日本は年間でおよそ8兆円も薬剤費に使っている
高すぎる薬剤費を削減すれば医療費の大幅な改善が見込める
しかし、それをするためには、国保の財政基盤を強固にする必要がある。国保は三八三〇万人が加入している(国民全体の三〇.八パーセソト)。その保険者は三二五四の市町村で、市町村間には当然のことながら財政力に格差がある。加入者の平均年齢は四六ニニ歳(組合健保は三一・六歳)で老人加入割合は一六・九パーセント(組合健保は二・九パーセント)にも達している。国保加入者の収入も少ない。無職の世帯が三五・四パーセソトもあり、平均所得は年間二八九万四〇〇〇円(うち無職者一五六万九〇〇〇円である)。
保険というのば、もともと社会連帯責任のうえに成立するものだが、国保の場合、保険料を払う水準に達していない人が加入者の四分の一ぐらいいる(年収約一六〇万円以下の世帯)。国は国保にたいして医療費の二分の一、保険税軽減分の二分の一を負担し、さらに市町村の一般会計から四千数百億円が補填されているが、それでも、なお三百数十市町村の国保会計は赤字である。
もともと保険に加入するだけの収入のない人たちの面倒はみざるを得ないと思う。福祉医療制度の導入や、保険料や医療費の減額といったことを行なうべきだろう。しかし、減額をした人のなかには現金はないが財産はあるという人たちもいる。減額は結構だが、死後、遺産があれば、そこから減額した分の返還を求めるといったことをすべきではないだろうか。医療をめぐる諸問題先に説明したように、現在、日本の医療費は年間二七兆円にのぼっているが、このうち薬剤費は八兆円にも達している。約三〇パーセントを占めている。これは欧米にくらべていちじるしく多いといえる。
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顔のしわだけでなく、骨や筋肉の老化も先に延ばされている結果になっている。このことは、一定の年齢をすぎても、元気な人の数は結構多いということにもなる。こういったことからみて、老人の定義を七五歳以上にすべきではないかと思う。そして、六〇歳以上の人々に働ける場を社会で提供できるようにしなければならない。
財界も六〇歳以上は企業にとって必要ではないなどと冷たいことをいわずに、アルバイト的でいいから、できるだけ働く場を提供してもらいたい。少し長い目で見ると、いずれ若年労働者が量的に不足する時代が来るのは目に見えている。そのときには六〇歳以上の人たちを労働力の対象として考えないわけにはいかないという面もある。
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